とびら閉めて

公開から4ヵ月となった今でも大ヒット上映中の「アナと雪の女王」ですが、私はここ最近で「アナ」と「雪の女王(エルサ)」の両方を短期間で追体験する出来事があったのでこれはブログに書かなければ…と思ったので書きます。

まずはその前に、4月・5月は大学のときの先輩に誘ってもらい、計3回合コンに行った。2ヵ月で3回というのは私の中では怒涛のペースで、今思えばあの時期はクライマーズハイのようなテンションだったのかもしれないが、結果的に残ったのは疲労感だけだった。

前にも書いたけど、私は合コン自体は“割と普通に楽しい飲み会”という感覚で参加できるタイプの人間だということはわかった。純粋に「めっちゃ楽しい!」とはならないのだけど、知らない人と飲むのもいろんな職業の人と話すのも、少しのスリルを伴う楽しさみたいものがあって面白いと思えた。問題はそこから何の発展もないということで、お約束どおり合コン終盤でLINEの連絡先を交換して、「昨日はありがとうございました~」的なやりとりをして、大体は「機会があればまた飲みに行きましょう^^」という、次の機会なんて絶対ないだろっていう社交辞令をかまして終わる。質問形式で投げかけてくる人とは何通かやりとりが続くけど、それも大体は2~3日で終わる。
「自分に合う人と出会えるかは確率の話で、何回も合コンに行けばきっと合う人見つかるよ…!」と先輩の友人は言っていたけれど、3回行った時点で私はもう疲れた…と戦闘意欲を失っていた。HPの少なさよ…


そこで先輩が「いい人いるから紹介するよ」と言ってくれて飲みに行くことになったのがAさんである。Aさんは雰囲気がハライチの岩井さんっぽい人だったので岩井さん(仮)とする。岩井さん(仮)は先輩の職場の先輩で、年齢は4つ上。先輩曰く「たぶん波長が合うと思う」とのことだったが、実際会ってその後LINEでやりとりしてても、確かに岩井さん(仮)とはなんとなく波長が合うような気がした。岩井さん(仮)が絵文字やスタンプを一切使わない人であるという点も、気が楽でよかった。



で、「なんとなくいいかも」くらいだった気持ちが急に「え!やばいやばい!!!」にまで高まる出来事が起きる。

そこでコレ


神田沙也加×津田英佑-とびら開けて - YouTube



アナとハンスは好きな食べ物がサンドイッチということで意気投合する。私の場合サンドイッチではなく別の食べ物だったんだけど、好きな食べ物が一致、しかもどこの店のが一番うまいってとこまで意見が一致するという奇跡が起きた。これにはもう脳内で「扉あけてぇぇえええええええええ~~~~ええぇええ~~~~♪」がヘビロテ状態。
そして岩井さん(仮)から「突然だけど明日サンドイッチ(実際にはサンドイッチではない)を食べに行きませんか」とお誘いがきて「もちろんです」と返すという、完全アナ雪パロディな展開に。


今思えばかなり脳内お花畑な状態なのだが、そのときは割と本気で(仮)さんにときめいていたので、サンドイッチ(ではない)を食べて居酒屋へ行って飲むだけのことなのに、すごく新鮮で、電車で向かってる間もなんだか落ち着かないような感覚で、とにかくあの一瞬だけは世界が輝いて見えた。ということにしておこう。



で、ですよ…。そこからはほんとに一瞬だった…。
二人で飲みに行って、(わ、なんか、話盛り上がんない…)(さっきから私が話振ってむこうがしゃべるパターンばっかりだし…)(サンドイッチ以外の共通項ひとつもないし…)(つーか価値観が真逆じゃねぇか…)みたいな、マイナス要素しか見えなくなってしまっていた。何回かごはんに行ったけど、わざわざ平日仕事終わってから電車乗って食事して、お会計は割勘で、話しててもたいして楽しくないって金と時間の無駄なのでは…と思い始めてからはもうあっという間だった。どちらかというと私がぐいぐい押していたのに、ここへきて急ブレーキである。
それは(仮)さんに問題があるというわけではなくて、むしろいいひと過ぎるくらいだった。30歳で仕事もそれなりの役職についていて、お酒はそんなに飲まないし煙草も吸わない。休日は自炊もするし車も持っている。趣味はないからお金も使わない…条件揃い過ぎでしょ…。ただ、私はそのへん別ににどうだっていいんだよな…


それからはなんか違うな~というのがずっと消えなくて、(仮)さんから飼っているペットの画像が送られてくるのだけど、私その動物嫌いだし一回も「可愛い!」とか反応してないのに何枚もくるし、動画送られてきても再生すらしてないし…っていうのが一番の原因だったような気がする。“私の苦手な動物を飼っている”ということがネックになったのではなく、「動物苦手なんですよね~」と言えないような雰囲気(繊細さとかペットの溺愛っぷりとか)を感じてしまったのが“なんか違う”の原因だったように思う。
あと、結婚適齢期で、一般的に女性が求める条件もクリアしている(仮)さんが、この時期出会うべきだったのは私ではない、申し訳ない、という卑屈さからくる謙遜。違うな~と思いながらもLINEを続けるのにもだんだん罪悪感を感じるようになって、何だこれ!!!!全然楽しくない!!!みたいな。最初のアナ雪の高まりどこいった。



「次は休日遊びに行きましょう」と誘ってもらって日程と行先の提案まであったのに、「来週も再来週も再々来週も予定が…」と言ってアイドルの現場に通うという現実逃避。

これはもう


一緒に歌おう「アナと雪の女王」 Let It Go<歌詞付Ver.>松たか子 - YouTube



エルサの雪山籠り状態である。扉バターン!!(キーン)である。まあシンクロ率で言えばアナの方が高かったと思う。しかしそれも今となってはどうだっていい。ただ、いろいろセッティングしてくれた先輩には申し訳ないとは思っている…。ほんとに何がしたいのか自分でもわからない…。


この年齢に及んで彼氏いたことがない、ということに強いコンプレックスを持っているから、この際そんなに好きじゃなくても一回付き合ってみようっていう人として最低な考えもあったはずなんだけど、そういう雰囲気をちょっとでも感じたらやっぱり無理だ~!!ってなる自分に、自分でも呆れた。この話を友人にしたら、「好きじゃなくても付き合ってるうちに好きになってくこともあるよ」と言われたけど、好きになるまでの間を楽しく過ごせる自信がない。


それが6月までの話。
そして懲りずに7月、第二章 街コン編   ‐つづく‐